予防歯科について
虫歯の予防に関して、歯科医院側で出来る事の代表にフッ素塗布があります。
フッ素塗布の方法は、そのまま塗布するだけの方法と、イオン導入と言って、電気的・強制的にフッ素イオンを歯質の中に取り込ませる方法との2種類あります。
当然の事ながら、後者の方が高い効果が期待できます。
当院では、基本的にはイオン導入を行います。
フッ素塗布は、半年に1,2回づつ、第二大臼歯が生えそろう12歳位まで継続すると、かなりの効果が期待できます。
お母さん方は、乳歯の時期ばかりにフッ素塗布を希望する傾向が強く、本当に大事な、永久歯が生えそろう学童期になると、子供の歯への関心がなくなってしまい、フッ素を希望することがあまりありません。残念な事です。
フッ素の局所応用
フィッシャー・シーラント
歯の中で、最も虫歯が出来やすい部分は、大臼歯の噛む所にある溝の部分です。そこを虫歯になる前に、プラスチックを流し込んで、塞いでしまう方法です。特に溝の部分に限って言えば、フッ素よりも確実な効果があります。溝の深い所が、怪しい時(Cゼロといわれる状態)は、レーザーで殺菌してから、プラスチックを流します。当院では、シーラントの材料に、フッ素徐放性のものを使用しております。フッ素徐放性により、材料の中に封入されたフッ素が、徐々に歯質の中に取り込まれて、歯質そのものが強化されます。ダブルの効果が期待できるわけです。
番外・・・レーザー+フッ素
ごく初期の虫歯であれば、レーザーで歯の面を処理した後、フッ素を取り込ませる事によって、再石灰化(カルシウム、リン分がもう一度歯質の中にバックする)して、健康な状態に戻ることが知られています。「へー、虫歯って削らなくても治るの?、初耳だなー。」という意見も出てきそうですが、実際に証明されている事です。ハードレーザーで歯面処理する事によって、フッ素が高効率に取り込まれる為です。でも、本当に初期の虫歯ですよ。ボコボコになった虫歯は、無理です。
トップページ
フッ素イオン導入機です。古臭い外見ですが、
予防歯科の他に、疼痛除去、根管治療
(歯の神経の治療)、口内炎の治療など
が出来る、優れものです。右のような、
トレーを噛んでもらって、電気的に
フッ素イオンを歯質に取り込ませます。
@フッ素イオンは細菌繁殖抑制作用があります。
A組織に対する消炎作用があります。
B硬組織の形成を活発に促進します。
C
フッ素イオンが硬組織に入った場合、う蝕に抵抗性のあるフッ化リン酸カルシウム
  (フルオロアパタイト)の歯質を作ります。

D病巣部から膿汁などの腐敗物質を(−)極の方に集める作用があります。
フッ素の作用とは、どんなものでしょうか
表面処理して、プラスチックを流して
光をあてます
実際の、シーラントは、歯に
合わせた色なので、目立ちません。